初の直営店
「ICHIKŌ ICHIE」
人とお香の出会いをつくり、
あたためていく

#Original Brand

玉初堂の創業以来初となる直営店
「ICHIKŌ ICHIE (一香一会)」 は、
国内だけでなく
海外にも香りを広げるブランドへと成⻑。
その背景には、独自性を高めるための
リブランディングがありました。

初の直営店「ICHIKŌ ICHIE」人とお香の出会いをつくり、あたためていく初の直営店「ICHIKŌ ICHIE」人とお香の出会いをつくり、あたためていく

かつての経験を糧に、
お香事業への挑戦

1990年代後半ごろ、玉初堂は当時のお香ブームを背景に、大型雑貨店などへお香製品を展開していました。しかし、ブームの終息とともに市場環境が変化し、多くの製品が販売終了。

文化元年(1804年)の創業以来、お線香づくりを中心としてきた玉初堂では、「お香は難しい市場」という見方が広がりました。

しかし、この経験を振り返る中で、「お香そのものに可能性がないのではなく、届け方や提案の仕方を広げれば、新たな価値を創造できる」という考えが社内に芽生えました。

時代の流れとともに、再び世の中が香りに関心を寄せ始めた頃、その将来性を見据え、改めてお香事業に力を注ぐことを決意しました。

お香の可能性を信じて、
初の直営店「一香一会」が
スタート

“届け方や提案の仕方を広げる”。

それは、お香のある暮らしや楽しみ方を、私たち自身の手で、より多くの方に体感していただくこと。創業以来、卸売を中心に取り組んできた玉初堂にとって、お客様の声に直接触れ、香り文化の魅力を発信する新たな拠点として直営店をもつことは、いつか実現したいと願っていた夢でもありました。

その歩みを進める中で、「阪急三番街」がリニューアルされ、2017年に「うめ茶小路」が誕生。ここなら、お香の魅力を丁寧にお伝えできると感じ、期間限定のポップアップストアを経て、2020年、お香ブランド「一香一会(イチコウイチエ)」を立ち上げました。

オープン当初のパッケージ
オープン当初の店舗外観

ブランド名は、茶道の精神「一期一会(イチゴイチエ)」に由来。一生に一度の出会いを大切にするという意味合いをお香に重ね、人とお香の出会いを一つひとつ大切にあたためていくという想いを込めました。

玉初堂の名を伏せたのは、香りに自信があるからこそ。“老舗の安心感”ではなく、純粋に“香りの良さ”で選んでいただきたいという想いからでした。

当時はコロナ禍による巣ごもり需要もあり、売り上げは好調でした。一方で、お香市場には個性豊かなブランドが次々と誕生し、多彩な世界観やデザイン性に優れた商品が注目を集めていました。そんな変化を目の当たりにし、「一香一会だからこそ表現できる価値を、もっと明確に伝えていきたい」と考えるようになりました。

お香は、香りを楽しむ嗜好品です。だからこそ、香りの質だけでなく、パッケージやディスプレイを含めたブランド体験のすべてが、お客様の心を惹きつけるものでありたい。そうした想いから、2021年秋、一香一会は新たなブランドづくりへと踏み出しました。

独自性を追究し、
「一香一会」は
「ICHIKŌ ICHIE」へ

より客観的に見つめ直すために、数々の企業・商品のブランディングを手掛けている会社をパートナーに迎え、一香一会を分析。そこで、長年の経験が生む、質の高い香りが強みであり、その価値をうまく伝えられていないのが弱みであると再認識しました。

多種多様なお香ブランドが登場する中、かつてのブームのように一過性で終わらせるのではなく、お香が生活の一部になることをめざしたい。そのために、香りのプロとしてすべきことは何か。

それは、この香りでなければならないと感じさせるような“本物の香り”を追究し続けること。

そして、お香に馴染みのない方にも興味を抱かせ、その先に広がる“奥深い香り文化へと誘う、入り口のようなブランド”になること。

これこそが、香老舗としての使命であると考えました。

リブランディングに一年以上の歳月を費やし、2023年4月にリニューアルオープン。新ブランド名は「ICHIKŌ ICHIE(イチコウイチエ)」。「一香一会」に込めた想いはそのままに、若い世代をはじめ、より多くの方の目に留まるようにとアップデートしました。

お香らしい「和」のイメージから「洋」へと振り切り、呼び名も、お香ではなく、インセンス(incense=お香)です。

最大の強みである
香りを主役に、世界観を確立

インセンスは4つのシリーズで展開。

天然精油や天然原料配合の【NATURAL】、草木や果実など身近にあるものを香りで表現した【THINGS】、季節感が楽しめる期間限定の【LIMITED】、稀少な天然香木を生かした【PREMIUM】があり、ビギナーからヘビーユーザーまで、幅広い層にお応えできるラインナップです。

パッケージデザインは、“主役はあくまで香りであり、感じ方は人それぞれ違う”という考えのもと、具体的なモチーフは用いず、抽象的なカラーパレットのように記号化。視覚的な先入観をもたせず、上匂いで選んでいただけるようにと、テイスティング用のガラス漏斗を配置しました。

パッケージを引き立たせるため、店舗デザインは華美な装飾やカラーを避け、ベージュを基調とした落ち着いた空間へ。天然石の什器、壁には左官仕上げを施すなど、インセンスと同様に、天然素材の良さを感じさせるデザインで統一しました。

明るさを抑えたライティングで、非日常的な空間でありながらも居心地の良い場所となっています。

お客様からいただく
声をチカラに、
その先へと挑戦を続ける

香りは言葉で表現するのが難しく、店頭に立って間もない頃は、魅力をきちんとお伝えできているだろうかと不安に感じることもありました。

けれど、お客様から「上品な香りですね」といった感想や、「お香にありがちな焦げ臭や炭っぽい匂いがしない」「嫌な残り香がない」などの評価をいただき、香りそのものがしっかりと魅力を伝えてくれているのだと感じています。ありがたいことにリピーターのお客様も増えました。

いただいたお声は、研究室など各部署へフィードバックし、製品開発に生かすという好循環も生まれています。リブランディングの取り組みを通して、ブランドとしてめざす姿を共有し、営業部など各部署の垣根を超えて、社内が一つになれたことも収穫でした。

2026年4月には、東京の「ルミネ新宿」でポップアップストアを開催。近年では、欧米やアジア主要都市にある高感度なセレクトショップでの取り扱いも始まり、ICHIKŌ ICHIEの香りが世界中に広がっています。

これからも、人とお香の出会いをつくるとともに、一つひとつ丁寧にあたためてまいります。

Shop

大阪府大阪市北区芝田1-1-3
阪急三番街南館1階うめ茶小路

【営業時間】10:00~21:00
【休業日】不定休 (阪急三番街に準ずる)
【T E L】06-6377-5157

https://ichikoichie.jp/